殺虫殺菌剤「ベニカxファインスプレー」は、害虫や植物病害に対する即効性と持続性を兼ね備えた家庭園芸用製品です。とてもよく効くので、ガーデニングの必需品といっても過言ではありません。
しかし、
虫に対してこんなに効果が高いんだったら、人体に対しても影響あり?
と思ったことはありませんか?
「ベニカxファインスプレー」は手軽に買えて効果が高い殺虫殺菌剤ではありますが、正しい使用方法を守ることが重要です。
この記事では、
・手についてしまったけど大丈夫?
・間違えて葉物野菜にかけてしまった・・・
・家の中で使える?
というような疑問をお持ちの方に参考にしていただければ幸いです。
ベニカxファインスプレーの人体への影響
主成分の影響
ベニカxファインスプレーは、人畜毒性のランクでは「普通物相当」となっています。
(農薬は毒性の強い順に、特定毒物、毒物、劇物、普通物の4種類に分けられ、「普通物」は最も毒性の低いランクに属しています)
ですが主成分(フェンプロパトリン・クロチアニジン)は飲み込むと有毒です。
使用時に、のど、鼻、皮膚に刺激・かゆみを感じる場合があります。
また目に入った場合は刺激が起こることがありますので、直ちに水で洗い流し、必要であれば眼科を受診してください。
使用上の注意
- 安全対策: 散布時にはマスク、手袋、長袖、長ズボンを着用し、体調がすぐれない場合は使用を避けるようにしてください。自分の目線よりも高いところに散布するときは特に注意が必要です。目に入った場合を考えて、コンタクトレンズは事前に外して眼鏡をかけておくことをおすすめします。また、散布後はせっけんで手や顔をよく洗いましょう。
- 散布環境: 人やペット、食品に直接かからないように注意してください。また、散布時にタバコを吸ったり、お菓子をつまんだりすると、手に付いた薬品が体内に入る可能性がありますのでやめましょう。散布中・散布後(少なくともその当日)はその区域に小さなお子さんや関係のない人が立ち入らないよう配慮が必要です。
- 保管: 飲食物やペットフードと分けて保管し、直射日光を避け、涼しく乾燥した場所に保管してください。
ベニカXファインスプレーは家庭で簡単に使える製品ですが、農薬であるため、必ず製品のラベルや説明書を読み、指示に従って使用してくださいね。
野菜やハーブへの使用は非推奨
ベニカxファインスプレーは家庭園芸用の殺虫殺菌剤として、観葉植物や花木に使用されることを目的としています。適用植物表には「トマト・ミニトマト」「ナス」「キュウリ」がありますが、これらの野菜の可食部には虫はつかないため、葉や茎部分の虫がついている所や病気部分にかけるのが基本。それら以外の、葉物野菜やハーブなど、可食部自体にかけるのには適用外です。
- 適用作物の制限: ベニカxファインスプレーは食用作物に対する農薬登録がされていないため、厳密には野菜やハーブに使用することは法律上も認められていません。
- 人体へのリスク: 可食部に散布すると、農薬成分が作物に残留し、摂取時に健康への影響が懸念されます。
万が一散布した場合
誤って可食部に散布してしまった場合は、十分に洗浄し、成分が分解するまで数週間収穫を控えるようにしてください。ただし、安全性が保証されるわけではないため、基本的には避けるべきです。
自己責任で収穫して食べる場合はよく洗ってください。
しかし、スーパーで売っている野菜には、農薬をかけて栽培されるのが一般的ですし、誤ってかけてしまったという程度では健康に被害は少ないかとは思われます。それでも不安な場合は、メーカーに直接問い合わせるのをおすすめします。
野菜やハーブにはこちらがおすすめ
食用作物専用の農薬で、使用可能な作物が明記されている製品を選ぶことが重要です。
同じメーカーで食用作物用の殺虫剤としては、こちらが評判もよく定番となっています。
天然成分で殺虫殺菌するので、収穫直前の野菜やハーブに安心して使えます。もちろん、花や観葉植物、果物にも使えますよ。
その他、無農薬で害虫対策したいという方は、こちらの方法があります。
・防虫ネットを張る
・木酢液を使う
・手作業で捕殺していく など
室内の観葉植物に使う場合
室内観葉植物に使えるか
- 使用可能:製品の適用表に「観葉植物」と明記されています。
- 安全性:散布時は薬剤が空気中や壁・床に拡散する可能性があるため、十分な換気を行うとともに、新聞紙などで周りを養生すると安心です。
小型~中型サイズの観葉植物なら、外に出して散布し、乾いたら中に入れるのが手軽ですね。
使用時の注意点
- 散布場所: 必ず風通しの良い場所で散布し、屋外で散布した場合は植物が完全に乾いてから室内に戻すようにします。
- 小さなお子さんやペットへの影響: 室内で使用する場合、ペットや小児が薬剤に触れないように注意してください。誤ってさわって口に入れば健康に影響を及ぼす可能性があります。
- 繊細な植物への影響: 一部の観葉植物(多肉植物や繊細な葉を持つもの)は、薬剤による葉焼けやダメージを受ける場合があります。使用前に目立たないところに試験的に少量散布することをおすすめします。
使用後は
- 散布後は手や顔をしっかり洗い、衣類に付着した場合はすぐに洗濯してください。
- 植物に薬剤が残留している場合、葉水などで軽く洗い流すことでリスクを軽減できます。
- 少なくとも散布した当日は、小さなお子さんやペットが触らないように配慮してください。
おわりに
ベニカxファインは農薬ですので、使用方法や使用量、周りへの配慮が必要です。
ですが、住友化学園芸や研究機関が総力をあげて人体や環境への安全性を考えて開発されていますので、製品のラベルをよく読み、正しく使用することで安全に害虫病気予防できる商品です。
適切に使用することで、人間にも植物にもストレスのないガーデニングライフを送りましょう!
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